今回はいまだ終わりを見せない政治裏金問題の根本である派閥問題についておさらいしてみようと思います。
自民党の派閥である、麻生派と茂木派が解散しない理由について徹底解説をします。
昨今の自民党の裏金問題が引き金となり、自民党にある派閥が相次いで解散を決めています。
自民党は6つの派閥に別れているのですが、4つの派閥が解散を表明しました。
しかし、その中でも2つの派閥が解散しないままでいます。
それが、麻生派と茂木派です。
今回はその2つの派閥がなぜ解散しないのか、表向きの理由と真の理由を紹介していきたいと思います!
わかりやすくご紹介しますので
ご覧ください。
麻生派・茂木派が解散しない理由について
では何故麻生派と茂木派が解散しないのかについて紹介していきます。
これにはメディアや国民に提示する表向きの理由と隠された真の理由の二つがあるのです。
ここではまずは麻生派と茂木派の表向きの理由についてご紹介していこうと思います。
まずは麻生派からご紹介いたします。
麻生派閥・茂木派が解散しない表向きの理由について ①麻生派
麻生派がなぜ解散していないのか、メディアや報道に出ている表向きの理由を解説していきます。
まず、麻生派とは自民党の重鎮、麻生太郎率いる派閥です。
【麻生派についてはこちらもご参考ください】
自民党の中では2番目の勢力を誇ります。
麻生派は解散しないと、麻生太郎氏が明言しております。
自民党の中で相次いで派閥が解散している中、なぜ解散という決断をしていないのか、
解説していきます。
”麻生派は裏金問題で立件されておらず、概ね適切に会計処理を行なっている。”
と麻生派の森英介衆院議員は語っております。
先の裏金問題で、麻生派は悪い事をしていないから、解散する理由がないという事です。
これが表向きの理由です。
そして麻生派の中でも解散という声は少数だったと言います。
麻生派には落ち度がなかった、
そして解散という声が少なかったという理由から麻生太郎氏は解散しないという事を明言しています。
麻生派閥・茂木派が解散しない表向きの理由について ②茂木派
もう一つ解散を表明していない派閥があります。それは茂木派です。
茂木派がなぜ解散しないのかの理由を説明していきます。
それは茂木派は派閥から政策集団に生まれ変わったからです。
では、政策集団とは何か。
このような集団になると茂木派の茂木敏充氏は語っております。
派閥と政策集団の何が違うのか。
派閥ではカネとポストが与えられていました。
言わばみんなで出世を目指すチームだったのです。
上に行こうとするにはお金も要りますし、頑張った人には重役ポストが与えられないといけません。
派閥で行動するという事は、今問題になっている政治とカネの問題に直結するのです。
派閥としては解散せず、カネとポストなどのご褒美をあげる組織から脱却し、
勉強会などだけをする政策集団としては行動します、だから解散まではしません。
こういう理屈なのです。
ですので、今日までは解散までには至っておりません。
麻生派・茂木派が解散しない真の理由について
ここからは麻生派と茂木派が解散しない真の理由について紹介していきます。
まずは麻生派から解説しています。
麻生派閥・茂木派が解散しない真の理由について ①麻生派
先ほどは麻生派がなぜ解散しないのか、報道やメディアに出ている言葉から表向きの理由を紹介してきました。
しかし、ここでは解散をしない真の理由を解説していきます。
それは自民党のトップを決める総裁選を睨んでの事です。
どういう事なのか。
裏金問題を受けて、岸田文雄総裁が率いる岸田派がまず派閥の解散を表明し、続いて安倍派、二階派、森山派と解散していきました。
この流れに麻生派が乗ってしまうと、岸田総裁の思う壺なのです。
岸田総裁が提案した、派閥の解消の流れに全派閥が乗ってしまうと、
岸田総裁が自民党の全派閥を潰した。
自民党は岸田総裁の号令によりカネの問題を断ち切ろうとしていると、世論には見えます。
それによって低迷している自民党の支持率が上がり、
次の衆院選も岸田総裁を党の顔にして勝ち切れるかもしれないという算段が自民党内にも出てきます。
これは麻生派にとって避けなければなりません。
麻生派には河野太郎氏などの時期総裁選に挑めるだけの子分がいます。
河野太郎総理大臣の待望論は根強くあります。
次の総裁選で岸田総裁が失脚する可能性が高い中、岸田総裁の思惑通りに動いてはいけないのです。
実際に岸田総裁は麻生派の派閥の解消を狙った一手を打っています。
麻生派には、岩屋毅参議院議員がいました。この岩屋毅は麻生派を脱退しました。
なんと岩屋毅は岸田総裁の早稲田大学時代の同級生なのです!
岸田総裁は岩屋毅をまず抜けさせる事で脱退の流れを作ろうとしました。
しかし、麻生派の結束は固く岩屋毅のみの脱退に留まりました。
麻生太郎は派閥の領袖として、結束を固め、その求心力は絶大です。
これにより岸田総裁の一手が封じられました。
2024年の10月ごろにある自民党総裁選に向け、ここで派閥を解散する訳はなく、
一枚岩として候補者を支援する体制を整えています。
麻生派閥・茂木派が解散しない真の理由について ②茂木派
続いて茂木派が解散していない真の理由を解説していきます。
茂木派は派閥としてではなく、これからはカネやポストの関係が一切ない政策集団として動くという事を検討しています。
まだ解散には踏み切っていない状況です。
それはなぜか。
麻生派の真の理由と同じで、茂木派も総裁選を睨んでの事です。
岸田総裁の思惑通りに動かないという意思が茂木派にも見られます。
それもそのはず、茂木敏充氏も時期総裁に出馬し、総理大臣になるという野望があります。
茂木敏充氏は外務大臣を経て、現在は自民党幹事長で実績も十分、
次は総理を狙うだろうとされています。
茂木敏充氏は茂木派として総裁選を戦うべく、解散に踏み切れていないというのが現状です。
しかし茂木敏充氏には最大の欠点があります。
それは派閥の領袖としても、自民党の幹事長としても絶望的に求心力がないと永田町で言われています。
茂木敏充氏が派閥や、自民党のメンバーをグリップできているのは、茂木敏充氏に付いていけばポストやカネが担保されるからです。
しかし、今回派閥が解散してしまい、カネとポストが一切関係ない政策集団になってしまうと、
付いていく理由がなくなる議員たちは沢山いるのです。
麻生派に比べて、茂木派は脱退メンバーが続出しています。
小渕優子選対委員長が主な脱退メンバーです。
小渕優子氏も出世をしていくため、脱退を決意したのでしょう。
このように茂木派が解散を表明してしまうと、
茂木敏充氏が総裁選を勝ち抜く事が厳しくなり、メンバーが離れるのは目に見えています。
茂木敏充氏としても手を替え品を替え、まとまりを存続させるでしょう。
ただ、解散をする事によって世間からの見え方が良くなるのも事実です。
自身が総裁になり総理になるためにどのような一手を打つのか。
茂木派の今後は必見です。
麻生派・茂木派が解散しない理由は何?まとめ
麻生派と茂木派の解散しない理由のまとめをしていきます。
報道やメディアの情報を紹介した後、真の理由を解説していきました。
いかがだったでしょうか。
麻生派は適切に処理を行い、誰も立件されていないという理由から解散する
必要がないというのが表向きの理由でした。
しかし、次の総裁選、麻生派の河野太郎氏は有力候補です。
岸田総裁が失脚しつつある中、候補者もいる。
そして地合いもかなりいい。
その中で、岸田総裁の解散の流れに乗ってはいけないというのが真の理由でした。
続いて茂木派。
茂木派は派閥としては活動せず、政策集団として動きますという事で、解散は先送りにしていました。
派閥のカネとポストを与えるという機能は無くして、思いを同じくしたメンバーで政策の勉強会をしていく集団にします。
こういうのが表向きの理由でした。
しかし、茂木派率いる茂木敏充氏も総裁に挑もうとしています。
茂木敏充氏は大臣も経験し、党の幹事長も務めてこれからは総理を目指そうという立ち位置です。
総裁選を勝ち抜くために派閥の力は必要不可欠です。
これから政策集団となった派閥をどのようにしていくのか、
どのように総裁選を戦うのか見どころ満載です。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
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